• 2025年1月8日

腰痛の治療方法について

「腰が痛い…」その痛み、一体何が原因で、どんな種類なのでしょうか? 実は腰痛には、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアなど、様々なタイプが存在します。

慢性的な腰痛に悩む人は年々増加しており、今や国民病とも言えるほど身近な症状となっています。

この記事では、腰痛の種類や原因、そしてタイプ別の症状や原因を詳しく解説し、さらに、あなたに合った最適な治療法を見つけるための情報を提供します。

最新の治療法から、毎日の生活の中でできる予防策まで、腰痛に悩む全ての人に向けて、快適な毎日を送るためのヒントが満載です。

腰痛の種類と原因を詳しく解説

「腰が痛い…」 誰もが一度は経験するであろう腰の痛み。それは、一体どんな種類の腰痛なのでしょうか? 実は腰痛にも個性があり、原因や痛みの特徴も異なります。

例えば、ある日突然、魔女の一撃のように襲ってくる「急性腰痛」。重い荷物を持ち上げた時や、くしゃみをした瞬間など、ほんの少し無理をしただけで「グキッ!」と腰に激痛が走る、まさに「ぎっくり腰」が代表例です。

一方、気づけばいつも腰が重い、鈍い痛みが3ヶ月以上も続いている… それは「慢性腰痛」かもしれません。長時間のデスクワークやスマホの使いすぎで姿勢が悪くなったり、運動不足が続いたりすると、腰に負担がかかり、慢性腰痛になってしまうケースが多いです。

慢性腰痛と急性腰痛の違いとは?

慢性腰痛と急性腰痛の一番大きな違いは、痛みが続く期間です。急性腰痛は、文字通り「急性の痛み」で、数日から数週間で痛みが引いていく場合が多いです。

ぎっくり腰を例に挙げると、痛みのピークは最初の数日で、その後は徐々に痛みが軽くなっていきます。しかし、痛みが完全に消えるまでには、2週間から1ヶ月ほどかかることもあります。

一方、慢性腰痛は痛みが3ヶ月以上続く腰痛を指します。急性腰痛が原因で慢性腰痛になることもありますが、悪い姿勢や運動不足、ストレスなど、様々な要因が複雑に絡み合って慢性化することが多いです。

タイプ別の原因と症状|ぎっくり腰・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症など

腰痛の原因は本当に様々ですが、ここでは代表的な腰痛である「ぎっくり腰」「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」の3つを例に挙げて、詳しく見ていきましょう。

1. ぎっくり腰

ぎっくり腰は、正式な病名ではなく、「急性腰痛」の代表例です。重い物を持ち上げた時や、急な動きをした時など、腰に急激な負担がかかった時に起こりやすいです。

例えば、普段運動不足の人が、重い荷物を持ち上げようとして腰を痛めてしまうケースがよくあります。ぎっくり腰になると、腰に電気が走るような激しい痛みが走り、動けなくなってしまうこともあります。

2. 椎間板ヘルニア

私たちの背骨は、骨と骨の間にクッションの役割を果たす「椎間板」という組織があります。この椎間板の一部が飛び出してしまい、神経を圧迫することで腰や足に痛みやしびれを引き起こすのが椎間板ヘルニアです。

例えば、長時間のデスクワークや猫背などの姿勢の悪さが続くと、椎間板への負担が大きくなり、ヘルニアを発症しやすくなります。初期は腰痛のみの場合もありますが、症状が進むと、お尻や足にしびれや痛みが出るようになり、さらに悪化すると、足に力が入りにくくなることもあります。

3. 脊柱管狭窄症

背骨の中にある神経の通り道である「脊柱管」が、加齢や姿勢の悪さなどによって狭くなってしまい、神経を圧迫することで、腰や足に痛みやしびれを引き起こすのが脊柱管狭窄症です。

特に高齢者に多く見られる病気で、歩いていると腰や足にしびれや痛みが出て、少し休むと楽になる「間欠性跛行」という症状が特徴です。

年齢や性別による腰痛の特徴

腰痛は子供からお年寄りまで、幅広い年代で起こる可能性がありますが、年齢や性別によって、なりやすい腰痛の種類や原因が異なってきます。

例えば、成長期のお子さんによく見られるのが「腰椎分離症」です。これは、まだ骨が完全に発達していない成長期に、腰に負担がかかるスポーツなどを続けることで、背骨の一部が骨折してしまう病気です。

また、高齢の方に多いのが、骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす「椎間板」の老化が原因で起こる腰痛です。椎間板は、加齢とともに水分が減り、弾力を失ってしまい、クッションとしての役割を果たせなくなってしまいます。

さらに、女性は、男性に比べて骨盤の構造が複雑で、妊娠や出産など、腰に負担がかかりやすいイベントが多いことから、腰痛持ちの方が多い傾向にあります。

このように、腰痛は、年齢や性別によって原因や症状が大きく異なります。ご自身の症状や生活習慣などを考慮しながら、適切な治療法を見つけていきましょう。

腰痛の治療法|自分に合った治療法を見つけよう

「腰痛は腰痛」と、ひとくくりに考えていませんか?

実は、腰痛は風邪のように、その症状や原因によって、治療法が全く異なってきます。

例えば、同じ咳でも、風邪なのか、気管支炎なのか、肺炎なのかによって治療法が違うように、腰痛も「ぎっくり腰」「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」など、様々なタイプがあり、それぞれ適切な治療法が異なります。

まずは、自分の腰痛がどんなタイプなのか、専門医による診断が必要です。自己判断で間違った治療法を選んでしまうと、症状が悪化したり、慢性化してしまう可能性もあります。

保存療法|薬物療法・理学療法・神経ブロック療法など

多くの場合、腰痛治療はまず「保存療法」から始まります。保存療法とは、手術をせずに、薬やリハビリテーションなどで痛みを和らげ、体の機能を回復させる治療法のことです。

  • 薬物療法:
    • 痛み止めとして、よく処方されるのは、「ロキソニン」や「ボルタレン」などの消炎鎮痛剤です。これらの薬は、炎症を抑え、痛みを和らげる効果があります。例えるなら、火傷をした時に冷やすことで炎症を抑えるように、これらの薬も炎症を抑えることで腰の痛みを和らげます。
    • また、筋肉の緊張が強い場合には、「筋弛緩剤」が処方されることもあります。これは、緊張して硬くなった筋肉を柔らかくすることで、痛みを和らげる効果があります。
  • 理学療法:
    • 理学療法士によるストレッチやマッサージ、運動療法などを通して、体の柔軟性を高め、筋肉を強化し、正しい体の使い方を身につけていきます。
    • 腰痛体操など、自宅でできる運動も指導してもらえます。
    • これは、腰痛を根本から改善するために非常に重要です。
    • 例えば、長時間のデスクワークで姿勢が悪くなっていると、腰に負担がかかり、腰痛を引き起こしやすくなります。理学療法では、姿勢を矯正するためのストレッチやエクササイズを指導してもらうことで、腰への負担を軽減し、再発予防につなげることができます。
  • 神経ブロック療法:
    • 痛みを感じている神経周辺に、局所麻酔薬やステロイド薬を注射することで、痛みをブロックする治療法です。痛みの原因となっている部分に直接薬を届けることができるため、効果が期待できます。
    • これは、痛みが強い場合や、他の治療法で効果が見られない場合に有効な治療法です。

最新治療|TECAR療法・MFR療法

近年、腰痛治療の分野では、新しい治療法が次々と開発されています。ここでは、その中でも特に注目されている「TECAR療法」と「MFR療法」について詳しく解説します。

  • TECAR療法:
    • TECAR療法は、高周波電流を体の深部にまで届けることで、細胞の代謝を活性化し、組織の修復を促す治療法です。イメージとしては、電子レンジで食べ物を温めるように、体の内部から温めることで、血行を促進し、痛みや炎症を抑える効果が期待できます。
    • ある研究では、慢性腰痛患者に対して、マニュアルセラピー(MT)とTECAR療法を組み合わせた治療を行った結果、MT単独の治療よりも痛みの軽減効果が高く、腰の動きも改善したという報告があります。
  • MFR療法:
    • MFR療法は、筋膜リリースと呼ばれる手技によって、筋肉や筋膜の柔軟性を回復させる治療法です。筋膜とは、筋肉を包んでいる薄い膜のことで、第二の骨格とも呼ばれています。長時間のデスクワークや猫背などの悪い姿勢、運動不足などが続くと、この筋膜が硬くなってしまい、筋肉の動きを制限し、痛みやコリ、姿勢の悪化を引き起こすと考えられています。
    • MFR療法では、この硬くなった筋膜を、ゆっくりと優しく伸ばしたり、圧迫したりすることで、柔軟性を取り戻し、痛みを改善していきます。
    • 例えば、腰痛の原因の一つに、腸腰筋という筋肉の硬さが挙げられます。腸腰筋は、腰椎から太ももの骨の内側につながる筋肉で、姿勢を維持したり、歩いたりする際に重要な役割を果たしています。しかし、デスクワークなどで長時間座りっぱなしの姿勢が続くと、腸腰筋が硬くなりやすく、腰痛を引き起こしやすくなります。MFR療法では、この腸腰筋の硬さを丁寧に解きほぐしていくことで、腰痛の改善を図ります。

手術療法|適応やメリット・デメリット

腰痛のほとんどは、保存療法で改善が見られます。しかし、症状が重い場合や、保存療法を続けても効果が見られない場合には、手術療法が検討されることがあります。

  • 手術療法が必要となるケース:
    • 椎間板ヘルニアで、足のしびれや麻痺が強い場合
    • 脊柱管狭窄症で、歩行が困難な場合
    • 腰椎分離症や腰椎すべり症で、腰の痛みが強い場合
  • 手術療法のメリット:
    • 痛みが軽減し、日常生活の制限が減る可能性がある
    • 運動機能の改善が期待できる
  • 手術療法のデメリット:
    • 手術に伴うリスクがある(感染症、出血、神経損傷など)
    • 入院やリハビリテーションが必要になる
    • 費用がかかる

手術療法は、あくまで最終手段であり、医師とよく相談した上で、慎重に判断する必要があります。

腰痛の治療法は、日々進歩しています。新しい治療法も登場していますので、諦めずに、自分に合った治療法を見つけていきましょう。

腰痛を予防して快適な毎日を

腰痛は、誰にでも起こりうる身近な症状です。まるで、毎日使う鉛筆が、いつの間にか短くなっていくように、毎日の生活の中で、少しずつ腰に負担がかかっていると言えるでしょう。

ある日突然、魔女の一撃のように襲ってくる「急性腰痛」は、まさに緊急事態です。しかし、見過ごされがちなのが、気づけばいつも腰が重い、鈍い痛みが3ヶ月以上も続いている…といった「慢性腰痛」です。

慢性腰痛は、まるで、静かに進行する砂時計のように、気づかないうちに進行し、日常生活に大きな影を落とすことがあります。

例えば、大好きな旅行中に、長く歩けなくなってしまったり、孫と遊ぶことさえもつらくなってしまうかもしれません。

腰痛を予防し、いつまでも元気に活動するためには、毎日の生活習慣を見直すことが重要です。

日常生活での予防策|正しい姿勢・運動習慣・睡眠環境

慢性腰痛の予防には、毎日の生活習慣の見直しが重要です。

1. 正しい姿勢を心がけましょう

長時間のデスクワークやスマホの操作は、知らず知らずのうちに腰に負担をかけています。例えば、猫背の姿勢を長時間続けると、腰を支える筋肉に負担がかかり、腰痛の原因となります。

正しい姿勢を保つためには、デスクワーク中は、椅子に深く腰掛け、背筋を伸ばし、パソコンの画面を目線より少し下に設定しましょう。スマホを操作する際は、画面を目線まで上げ、背筋を伸ばして操作し、長時間同じ姿勢での操作は避け、こまめな休憩を挟むように心がけましょう。

2. 適度な運動を習慣にしましょう

運動不足は、腰周りの筋肉を衰えさせ、腰痛のリスクを高めます。例えば、腹筋や背筋が弱いと、腰への負担が増し、腰痛を引き起こしやすくなります。

運動習慣がない方は、まずは、1日30分程度のウォーキングから始めてみましょう。慣れてきたら、腰痛予防に効果的なストレッチや、腹筋や背筋を鍛える筋トレにも挑戦してみましょう。

3. 質の高い睡眠で疲労回復

睡眠不足や質の悪い睡眠は、体の疲労回復を遅らせ、腰痛を悪化させる可能性があります。睡眠中は、日中に受けた体のダメージを修復する大切な時間です。

質の高い睡眠をとるためには、自分に合った硬さのマットレスを選び、寝室の温度や湿度、照明などを調整し、快適な睡眠環境を整えましょう。

腰痛体操|効果的なストレッチや筋トレメニュー

ここでは、自宅で簡単にできる腰痛体操をご紹介します。

ストレッチで柔軟性を高めよう!

  • 腰回しストレッチ: 両足を肩幅に開き、両手を腰に当てます。腰をゆっくりと大きく回し、腰周りの筋肉をほぐしましょう。時計回り、反時計回りにそれぞれ10回ずつ行いましょう。
  • 猫のポーズ: 四つん這いになり、息を吸いながら背中を丸め、息を吐きながら背中を反らせます。猫が背中を伸ばすようなイメージで行いましょう。これを10回程度繰り返します。
  • 太もも裏のストレッチ: 仰向けに寝て、片足を天井に向かって伸ばします。伸ばした足の太もも裏を両手で持ち、ゆっくりと息を吐きながら体を倒していきましょう。痛気持ち良い程度で30秒ほどキープします。反対側も同様に行いましょう。

筋トレで腰回りを強化!

  • プランク: うつ伏せになり、両肘とつま先を床につけ、体を一直線にキープします。お腹に力を入れて、お尻が下がったり、腰が反ったりしないように注意しましょう。30秒間キープを目標に、慣れてきたら時間を延ばしてみましょう。
  • バックエクステンション: うつ伏せになり、両手を頭の後ろで組みます。上半身をゆっくりと持ち上げ、数秒間キープします。まるで、飛行機が飛び立つように、背中を反らせるイメージで行いましょう。これを10回程度繰り返します。
  • ドローイン: 仰向けに寝て、両膝を立てます。息をゆっくりと吐きながら、お腹を背骨に近づけるようにへこませ、10秒間キープします。お腹を薄くするイメージで行いましょう。これを10回程度繰り返します。

腰痛に良い食事|栄養素とレシピをご紹介

腰痛改善には、バランスの取れた食事が基本ですが、特に意識して摂りたい栄養素と、簡単に作れるレシピをご紹介します。

積極的に摂りたい栄養素

  • カルシウム: 骨の形成や維持に欠かせない栄養素です。牛乳やヨーグルトなどの乳製品、小魚、豆腐などに多く含まれています。
  • ビタミンD: カルシウムの吸収を助ける働きがあります。鮭やさんまなどの魚類、きのこ類、卵などに多く含まれています。
  • コラーゲン: 骨や軟骨、靭帯などの組織を構成するたんぱく質の一種です。コラーゲンを多く含む食材としては、豚足、鶏皮、フカヒレなどがあります。
  • グルコサミン: 軟骨の成分であるグルコサミンの合成を促進する働きがあります。エビやカニなどの甲殻類、軟骨などに多く含まれています。

おすすめレシピ

  • 鮭と小松菜の卵炒め: 鮭にはビタミンD、小松菜にはカルシウムが豊富に含まれています。
  • 豆腐とひじきの炒り煮: 豆腐は大豆製品なので、骨の健康に良いイソフラボンも摂取できます。ひじきはカルシウムや鉄分が豊富です。
  • 鶏肉と野菜のスープ: 鶏肉はコラーゲンが豊富な食材です。様々な野菜を一緒に煮込むことで、ビタミンやミネラルも効率よく摂取できます。

これらの栄養素をバランスよく摂取することで、腰痛の予防、改善を目指しましょう。

まとめ

腰痛には、ぎっくり腰のような急性腰痛と、3ヶ月以上続く慢性腰痛がある。原因は、姿勢の悪さ、運動不足、加齢など様々だ。

治療法は、薬物療法、理学療法などの保存療法が中心だが、症状が重い場合は手術も検討される。

日頃から正しい姿勢や適度な運動を心がけ、栄養バランスの取れた食事を摂ることで、腰痛を予防しよう。

参考文献

  1. Kasimis K, Iakovidis P, Lytras D, Koutras G, Chatziprodromidou IP, Fetlis A, Ntinou SR, Keklikoglou NM, Samiotaki A, Chasapis G, Tarfali G and Apostolou T. “Short-Term Effects of Manual Therapy plus Capacitive and Resistive Electric Transfer Therapy in Individuals with Chronic Non-Specific Low Back Pain: A Randomized Clinical Trial Study.” Medicina (Kaunas, Lithuania) 59, no. 7 (2023).
  2. Sığlan Ü and Çolak S. “Effects of diaphragmatic and iliopsoas myofascial release in patients with chronic low back pain: A randomized controlled study.” Journal of bodywork and movement therapies 33 (2023): 120-127.

追加情報

慢性非特異性腰痛を持つ人々におけるマニュアルセラピーと静電容量及び静電抵抗電気転送療法の短期効果:無作為化臨床試験研究

【要約】

  • マニュアルセラピー(MT)プログラムと静電容量及び静電抵抗電気転送(TECAR)療法の組み合わせは、慢性非特異性腰痛(CNSLBP)を持つ人々の効果を調査するために行われました。
  • この研究では、60人のCNSLBP患者を3つのグループに無作為に分けました。最初のグループは腰部のMTプロトコルを受けた(MTグループ)、2番目のグループは同じMTプロトコルにTECAR療法を組み合わせた(MT + TECARグループ)、そして第3のグループ(対照群)は治療を受けませんでした。
  • 24時間の痛みはNumeric Pain Rating Scale(NPRS)で、機能能力はRoland-Morris Disability Questionnaire(RMDQ)で、腰部の圧痛閾値は圧力アルゴメトリで、腰骨骨盤領域の可動性は指先から床までの距離(FFD)テストで評価されました。
  • 結果として、両介入グループは対照群と比べて2週間後および1か月後のNPRSスコアにおいて統計学的な差が見られました(

    < 0.001)。また、介入グループ間でも2週間後に差が見られました(

    < 0.05)。RMDQスコアでは、2週間後と1か月後に介入グループと対照群との間に差が見られました(

    < 0.001)、またMT + TECARグループとMTグループとの間には1か月後にのみ差が見られました(

    < 0.001)。PPT値に関しては、MT + TECARグループと対照群、およびMT + TECARグループとMTグループの間で差が見られました(

    < 0.05)。特にMT + TECARグループが最も改善され、1か月後でも統計的に有意な差が残りました(

    < 0.05)。最後に、介入グループの両方が腰骨骨盤領域の可動性を改善させましたが、両者の間には統計的に有意な差はありませんでした(

    > 0.05)。

  • 結論として、MTプロトコルにTECAR療法を組み合わせたアプローチは、従来のMTや対照群と比較して、CNSLBP患者の痛みと障害の軽減、およびPPTの改善においてより効果的であることが示唆されました。しかし、MT介入にTECARを追加することで腰骨骨盤領域の可動性はさらに改善されませんでした。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37512085

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[quote_source]: Kasimis K, Iakovidis P, Lytras D, Koutras G, Chatziprodromidou IP, Fetlis A, Ntinou SR, Keklikoglou NM, Samiotaki A, Chasapis G, Tarfali G and Apostolou T. “Short-Term Effects of Manual Therapy plus Capacitive and Resistive Electric Transfer Therapy in Individuals with Chronic Non-Specific Low Back Pain: A Randomized Clinical Trial Study.” Medicina (Kaunas, Lithuania) 59, no. 7 (2023): .


title: Effects of diaphragmatic and iliopsoas myofascial release in patients with chronic low back pain: A randomized controlled study.,

慢性腰痛患者における横隔膜と腸腰筋の筋膜リリースの効果: ランダム化比較試験

【要約】

  • 本研究は、慢性腰痛患者における横隔膜と腸腰筋の筋膜リリース(MFR)が、疼痛、腰椎可動域(ROM)、胸郭の可動性、柔軟性に及ぼす影響を調査したランダム化比較試験である。

  • 20~50歳の慢性腰痛患者42名を、MFR群(n=21)とコントロール群(n=21)の2群に無作為に割り当て、伝統的な理学療法に加えて、MFRまたはプラセボMFRを補助療法として実施した。

  • その結果、MFRは、休息時、体幹屈曲時、体幹伸展時の疼痛を有意に軽減し、腰椎のROM(屈曲、伸展、右側屈)を有意に増加させた。また、MFRは、柔軟性(胸骨下部、体幹屈曲、右側屈)と胸郭の可動性(剣状突起、肋骨下部)を有意に改善した。

  • これらの結果から、横隔膜と腸腰筋のMFRは、慢性腰痛患者の疼痛、腰椎ROM、柔軟性、胸郭の可動性を改善するのに効果的である可能性が示唆された。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36775506,

[quote_source]: Sığlan Ü and Çolak S. “Effects of diaphragmatic and iliopsoas myofascial release in patients with chronic low back pain: A randomized controlled study.” Journal of bodywork and movement therapies 33, no. (2023): 120-127.

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