- 2025年1月22日
スポーツ障害に対して整形外科で行う治療
スポーツによるケガ、甘く見ていませんか? 野球肘、テニス肘、ランナー膝、オスグッド病…どれも、スポーツを愛する人にとっては悪夢のような響きでしょう。楽しくスポーツを続けていくためには、これらのスポーツ障害について正しい知識を持つことが不可欠です。 実は、初期症状を見逃してしまうと、慢性的な痛みに悩まされたり、最悪の場合手術が必要になるケースも。 この記事では、スポーツ障害の代表的な種類や原因、そして整形外科における具体的な治療法について詳しく解説します。 さらに、日常生活で簡単にできる予防策や再発防止策も紹介。 「少しの痛みだから大丈夫」と安易に考えていませんか? この記事を読んで、スポーツ障害の正しい知識を身につけて、末永くスポーツを楽しめる体づくりを目指しましょう。
スポーツ障害の種類と原因
スポーツは健康維持や体力向上に役立ち、大人も子供も楽しめる素晴らしい活動です。しかし、過度の運動や不適切なフォームは、身体に負担をかけ、スポーツ障害を引き起こす可能性があります。大好きなスポーツを長く続けるためにも、スポーツ障害について理解を深め、適切な予防策を講じることが重要です。
スポーツ障害の種類4選(野球肘、テニス肘、ランナー膝、オスグッド病など)
スポーツ障害は、身体の様々な部位で発生します。代表的な4つのスポーツ障害を、小学生でも理解しやすいように具体的な例を交えて説明します。
野球肘:野球の投球動作、特にボールをリリースする瞬間、肘には想像以上の負荷がかかります。繰り返しの投球により、肘関節周囲の骨や軟骨、靭帯などに炎症や損傷が生じ、痛みや腫れを引き起こすのです。成長期にある子供では、骨が未発達なため、大人以上に注意が必要です。小学生が硬式ボールで練習や試合を行う場合、肘への負担はさらに大きくなり、障害のリスクも高まります。実際に、私のクリニックでも、硬式野球を始めたばかりの小学生が肘の痛みを訴えて来院するケースが増えています。
テニス肘:テニスやバドミントンでは、ラケットを振る動作が肘に負担をかけます。特にバックハンドストロークでボールを打つ際、肘の外側に強い力が加わり、炎症や痛みを引き起こします。日常診療では、趣味でテニスを始めたばかりの中高年の方が訴えることが多いですが、若い世代でも発症する可能性はあります。適切なフォームの習得と、練習量のコントロールが重要です。
ランナー膝:ランナー膝は、ランニングやジャンプ動作の繰り返しによって、膝関節周辺に痛みや炎症が生じる障害です。長距離ランナーやバスケットボール選手に多く見られます。膝の外側や内側、膝のお皿の下など、痛みが生じる部位は様々です。私の経験では、ランニングシューズの不適合や、急激なトレーニング量の増加が原因となるケースが多いです。
オスグッド病:オスグッド病は、成長期特有のスポーツ障害で、膝のお皿の下にある脛骨粗面という部分が炎症を起こし、痛みや腫れ、骨の突出が生じます。ジャンプやダッシュが多いバスケットボールやバレーボールなどで発症しやすく、10代前半の男子に多く見られます。成長痛と誤診されることもありますが、適切な治療が必要です。
スポーツ障害の主な原因5つ(オーバーユース、間違ったフォーム、準備運動不足など)
スポーツ障害の発生には、様々な要因が複雑に絡み合っていますが、主な原因を5つ解説します。
オーバーユース(使いすぎ):同じ動作を過度に繰り返すことで、特定の部位に過剰な負担がかかり、炎症や損傷が発生します。「少しの痛みなら大丈夫」と練習を続けると、症状が悪化し、慢性的な痛みに繋がる可能性があります。適切な休息と練習量の調整が重要です。
間違ったフォーム:不適切なフォームで運動を続けると、身体の特定の部位に負担が集中し、障害のリスクを高めます。例えば、野球の投球フォームが正しくないと、肘や肩に過剰なストレスがかかり、野球肘や野球肩といった障害を引き起こす可能性があります。
準備運動不足:運動前の準備運動は、筋肉や関節の柔軟性を高め、怪我の予防に不可欠です。準備運動を怠ると、筋肉や関節が硬い状態で急激な運動を開始することになり、肉離れや捻挫などのリスクが高まります。
柔軟性不足:身体の柔軟性が低いと、筋肉や関節の可動域が制限され、スポーツ障害のリスクが高まります。日頃からストレッチを行い、柔軟性を維持・向上させることが大切です。
成長期と運動のバランス:成長期は骨や筋肉が未発達なため、大人と同じ強度のトレーニングを行うと、障害を起こしやすくなります。アメリカスポーツ医学会も、年齢や発達段階に合わせたトレーニングの必要性を強調しており、成長期における適切な運動量と休息のバランスが重要です。
スポーツ障害が発生しやすいスポーツの種類
特定の動作を繰り返すスポーツや、激しい接触を伴うスポーツは、スポーツ障害のリスクが高くなります。
- 野球:投球動作による野球肘、肩の障害。
- テニス:ラケットを振る動作によるテニス肘。
- サッカー:ランニングやキック動作による膝の障害、接触プレーによる怪我。
- バスケットボール:ジャンプやダッシュによる膝の障害。
- バレーボール:ジャンプやスパイク動作による肩、膝の障害。
- 陸上競技:ランニング動作による膝、足首の障害。
これらのスポーツ以外にも、どのようなスポーツでも障害発生の可能性はあります。大切なのは、自分の身体の状態を理解し、無理なく安全にスポーツを楽しむことです。
スポーツ障害の症状と治療法
スポーツは心身の健康に良い影響を与えますが、同時にスポーツ障害のリスクも伴います。スポーツ障害は、特定の動作を繰り返し行うことによる身体への負担が原因で起こる、筋肉、腱、靭帯、骨などの損傷です。適切な治療を行わないと慢性化し、日常生活にも支障をきたす可能性があります。
私のクリニックでは、部活動に励む学生さんや、趣味でスポーツを楽しむ社会人の方など、様々な方がスポーツ障害で来院されます。皆さん、最初は「少し痛むだけだから大丈夫」「休めば治るだろう」と考えがちです。しかし、初期症状を見逃すと、後々大きな問題に発展してしまうケースを数多く見てきました。だからこそ、早期発見・早期治療が重要なのです。
スポーツ障害の初期症状
初期症状は、運動中または運動後に特定の部位に痛みや違和感、軽い腫れ、動かしにくさなどを感じることがあります。例えば、野球少年がボールを投げた後に肘に軽い痛みを感じたり、ランニング後に膝に違和感を感じたりするケースです。
これらの症状は安静にしていると一時的に軽快することもあるため、見過ごされがちです。しかし、この段階で適切な対処をしないと、症状が徐々に悪化していく可能性があります。初期の段階では、患部を安静にする、アイシングを行う、などの対応で改善することもあります。
スポーツ障害の進行した症状
初期症状を放置すると、痛みが強くなり、安静時にも痛むようになります。また、腫れや熱感が増し、関節の可動域が狭くなることもあります。さらに、しびれや麻痺などの神経症状が現れる場合もあります。
例えば、野球肘が進行すると、ボールを投げるだけでなく、日常生活でもドアノブを回したり、コップを持つなどの動作で痛みを感じるようになります。日常生活に支障が出始めると、スポーツはもちろん、仕事や学業にも影響を及ぼす可能性があります。このような状態になると、治療期間も長引く傾向があります。
アメリカスポーツ医学会も、若年スポーツ選手における使いすぎ障害の発生率増加を懸念し、選手個々の年齢、発達段階、競技レベルを考慮した個別化されたアプローチ、つまり、一人ひとりに合わせた治療の必要性を強調しています。
整形外科での主な治療法3選(保存療法、手術療法、リハビリテーション)
整形外科では、スポーツ障害に対して、保存療法、手術療法、リハビリテーションを患者さんの状態に合わせて組み合わせて治療を行います。
保存療法:手術をせずに、薬物療法、物理療法、装具療法などによって症状の改善を図ります。薬物療法では、痛みや炎症を抑える薬を内服または外用します。物理療法では、温熱療法、冷却療法、電気刺激療法、超音波療法などを行います。装具療法では、サポーターやテーピングなどで患部を保護・固定します。私のクリニックでは、患者さんの症状やライフスタイルに合わせて、最適な保存療法を選択します。
手術療法:保存療法で効果が得られない場合や、症状が重い場合に検討します。関節鏡手術や靭帯再建手術などがあります。手術療法が必要な場合は、患者さんに手術内容やリスク、術後の経過などを丁寧に説明し、納得いただいた上で実施します。
リハビリテーション:スポーツへの復帰を目指すための治療法です。ストレッチ、筋力トレーニング、運動療法などを行い、身体機能の回復を図ります。リハビリテーションは、スポーツ障害の再発予防にも重要です。
スポーツ障害の治療期間
スポーツ障害の治療期間は、障害の種類、重症度、年齢、個々の回復力などによって大きく異なります。軽度の捻挫であれば数週間で治癒することもありますが、重度の靭帯損傷や骨折などは数ヶ月かかることもあります。
私のクリニックでは、患者さんの状態を丁寧に診察し、症状に合わせた治療計画を立てています。治療期間中は、定期的に診察を行い、経過観察を行います。また、日常生活での注意点や再発予防についてもアドバイスしています。
治療にかかる費用と健康保険の適用範囲
スポーツ障害の治療は、基本的に健康保険が適用されます。しかし、使用する薬や治療内容によっては、保険適用外となる場合もあります。また、健康保険が適用される場合でも、自己負担分が発生します。具体的な費用については、受診する医療機関にお問い合わせください。
スポーツ障害の予防と再発防止
スポーツ障害は、大好きなスポーツを思いっきり楽しみたい皆さんにとって、本当に辛いものです。練習を頑張っているのに、痛みで思い通りに動けない、試合に出られないとなると、とても悲しいですよね。
私のクリニックにも、スポーツ障害に悩む子どもから大人まで、多くの方が来院されます。スポーツに真剣に取り組むほど、怪我のリスクも高まります。だからこそ、スポーツ障害の予防と再発防止について、正しく理解することが重要です。
この章では、スポーツ障害を予防し、再発を防ぐための具体的な方法を、より分かりやすく解説していきます。適切なケアを身につけて、スポーツを長く、そして安全に楽しみましょう。
スポーツ障害を予防するための具体的な方法5選(ウォーミングアップ、クールダウン、ストレッチなど)
スポーツ障害を予防するための具体的な方法を5つのポイントに絞って解説します。どれも簡単な方法ですが、日々意識して継続することが重要です。
ウォーミングアップ:準備運動は、体を温めて筋肉や関節を動きやすくするだけでなく、心拍数を徐々に上げて運動への心構えも整えます。たとえば、ラジオ体操のように全身を動かす運動や、軽いジョギング、ストレッチなどを行い、10~15分程度かけてゆっくりと行うようにしましょう。小学生であれば、鬼ごっこなどの遊びを取り入れて、楽しく体を温めるのも良いでしょう。ウォーミングアップを行うことで、筋肉の柔軟性が向上し、急な動きによる怪我のリスクを減らすことができます。
クールダウン:激しい運動の後には、クールダウンを行うことで、筋肉の疲労物質である乳酸の排出を促し、筋肉痛や炎症、怪我の予防に繋がります。ウォーキングやストレッチを5~10分程度行うと効果的です。クールダウンを怠ると、筋肉が硬くなり、肉離れなどのリスクが高まります。特に、激しい運動後にはクールダウンを必ず行うようにしましょう。
ストレッチ:ストレッチは、筋肉の柔軟性を高め、怪我をしにくくする効果があります。運動前後の静的ストレッチだけでなく、運動中の動的ストレッチも取り入れると、さらに効果的です。特に、スポーツでよく使う筋肉を中心に、毎日続けることが大切です。例えば、サッカーであれば、太ももの前後の筋肉やふくらはぎのストレッチを重点的に行うと良いでしょう。
筋力トレーニング:スポーツに必要な筋肉を鍛えることは、関節を安定させ、怪我を予防する上でとても重要です。筋トレというと、重いバーベルを持ち上げるイメージを持つかもしれませんが、自重を使ったスクワットや腕立て伏せ、腹筋運動などでも十分効果があります。成長期の子供の場合は、無理な負荷をかけずに、自分の体重を使ったトレーニングから始めることが大切です。
正しいフォームの習得:間違ったフォームで運動を続けると、特定の部位に負担がかかり、スポーツ障害のリスクが高まります。正しいフォームを身につけるためには、コーチや専門家に指導してもらうのが一番です。また、動画を参考にしたり、鏡を見ながら練習するのも良いでしょう。特に、野球の投球フォームや、テニスのサーブなどは、一度間違ったフォームが身についてしまうと修正が難しいため、初期段階から正しいフォームを意識することが重要です。
再発を防ぐためのポイント
一度スポーツ障害になってしまったら、再発を防ぐことが大切です。再発は、最初の怪我よりも治りにくく、慢性化してしまう可能性もあるため、注意が必要です。以下のポイントに注意しましょう。
適切なトレーニング計画:年齢や体力に合わせた無理のないトレーニング計画を立て、練習量や強度を徐々に上げていくことが大切です。例えば、小学生が急に長距離走の練習を始めるのは、身体への負担が大きすぎます。最初は短い距離から始め、徐々に距離を伸ばしていくようにしましょう。アメリカスポーツ医学会も、若年スポーツ選手における使いすぎ障害の発生率増加を懸念し、選手個々の年齢、発達段階、競技レベルを考慮した個別化されたアプローチが必要不可欠であると提言しています。
十分な休養:筋肉や関節を休ませるために、十分な睡眠時間を確保し、練習と休養のバランスを大切にしましょう。睡眠不足は、身体の回復力を低下させ、怪我のリスクを高めます。特に成長期は、睡眠中に成長ホルモンが分泌されるため、質の良い睡眠を十分にとることが重要です。
痛みを感じたら無理をしない:痛みは体からのサインです。少しでも痛みを感じたら、すぐに運動を中止し、安静にすることが大切です。「少しの痛みなら大丈夫」と無理を続けると、症状が悪化し、慢性的な痛みに繋がる可能性があります。
定期的な身体チェック:定期的に医師の診察を受け、体の状態をチェックしてもらうことで、早期発見・早期治療につながります。特に成長期の子供は、身体の変化が大きいため、定期的なチェックが重要です。
スポーツ障害のリハビリテーション方法
スポーツ障害からの復帰を目指すリハビリテーションは、痛みや炎症を抑える急性期、関節の動きを改善する回復期、スポーツへの復帰を目指すスポーツ復帰期に分けられます。それぞれの段階で適切な方法を選択することが大切です。焦らず、医師や理学療法士の指示に従い、段階的にリハビリテーションを進めていきましょう。
段階 | 方法 | 例 |
---|---|---|
急性期 | 安静、冷却、圧迫、挙上(RICE処置) | アイシング、サポーター、包帯などで患部を固定 |
回復期 | 関節可動域訓練、筋力トレーニング | ストレッチ、軽い負荷の筋トレ、水中ウォーキングなど |
スポーツ復帰期 | スポーツ動作練習 | 実際にスポーツを行いながら調整。最初は軽い運動から始め、徐々に強度を上げていく |
日常生活で気を付けること
スポーツだけでなく、日常生活でも注意が必要です。日常生活での何気ない動作が、スポーツ障害の再発や悪化につながることもあります。
長時間同じ姿勢を続けない:デスクワークやゲームなど、長時間同じ姿勢を続ける場合は、こまめに休憩を取り、軽いストレッチなどを行いましょう。特に、猫背の姿勢は、肩や腰に負担がかかりやすいため、正しい姿勢を意識することが大切です。
重い物を持ち上げるときは正しい姿勢で:重い物を持ち上げるときは、腰を落として膝を曲げ、背中をまっすぐにして持ち上げるようにしましょう。腰を曲げたまま持ち上げると、腰痛の原因になります。
靴選びも重要:自分の足に合った靴を選び、足への負担を軽減しましょう。特に、スポーツをする際は、専用のシューズを着用することが重要です。
専門家への相談窓口
スポーツ障害に関する疑問や不安があれば、専門家に相談しましょう。
- 整形外科医:スポーツ障害の診断や治療、手術などを行います。
- スポーツドクター:スポーツ医学に精通した医師で、スポーツ障害の予防や治療、リハビリテーションの指導などを行います。
- 理学療法士:医師の指示のもと、リハビリテーションプログラムの作成や指導、日常生活動作の改善などを行います。
- トレーナー:アスレティックトレーナーは、スポーツ現場で選手のコンディショニング管理や怪我の予防、応急処置などを行います。
それぞれの専門家の役割を理解し、自分に合った相談窓口を選びましょう。適切な予防と治療で、スポーツを長く楽しみましょう。
まとめ
スポーツ障害は、軽度のものから重度のものまで様々ですが、早期発見・早期治療が重要です。整形外科では、保存療法、手術療法、リハビリテーションなど、患者さんの状態に合わせた治療法を提供しています。
スポーツ障害を予防するためには、ウォーミングアップ、クールダウン、ストレッチ、筋力トレーニング、正しいフォームの習得が大切です。また、再発を防ぐためには、適切なトレーニング計画、十分な休養、痛みを感じたら無理をしない、定期的な身体チェックを心がけましょう。
日常生活でも、長時間同じ姿勢を続けない、重い物を持ち上げるときは正しい姿勢で行う、適切な靴を選ぶなど、注意が必要です。スポーツ障害に関する疑問や不安があれば、整形外科医、スポーツドクター、理学療法士、トレーナーなどの専門家に相談することをおすすめします。
スポーツを長く楽しむためには、自分の身体の状態を理解し、適切なケアを行うことが大切です。少しでも違和感を感じたら、早めに専門家に相談し、適切な治療を受けましょう。
参考文献
- DiFiori JP, Benjamin HJ, Brenner JS, Gregory A, Jayanthi N, Landry GL, Luke A. Overuse injuries and burnout in youth sports: a position statement from the American Medical Society for Sports Medicine. British journal of sports medicine 48, no. 4 (2014): 287-8.
追加情報
[title]: Overuse injuries and burnout in youth sports: a position statement from the American Medical Society for Sports Medicine.,
若年スポーツにおける使いすぎ障害と燃え尽き症候群:アメリカスポーツ医学会の声明
【要約】
若年スポーツ選手における使いすぎ障害と燃え尽き症候群の発生率増加が懸念されている。
使いすぎ障害は、反復的な動作や過剰なトレーニング負荷によって引き起こされる様々な身体的損傷を包含する。 具体的な例としては、骨のストレス骨折、筋肉や腱の炎症、成長板障害などが挙げられる。
燃え尽き症候群は、スポーツへの強い関与が精神的・身体的な消耗へと繋がり、モチベーションやパフォーマンスの低下を引き起こす状態である。
使いすぎ障害と燃え尽き症候群は、互いに関連しており、片方の発症がもう片方を誘発する可能性がある。例えば、慢性的な痛みや疲労を伴う使いすぎ障害は、スポーツへの意欲を低下させ、燃え尽き症候群につながる可能性がある。
これらの問題を予防・軽減するためには、適切なトレーニング計画、十分な休息、栄養バランス、メンタルヘルスケアの重要性が強調されている。 選手個々の年齢、発達段階、競技レベルを考慮した個別化されたアプローチが必要不可欠である。
保護者、コーチ、医療関係者による連携が不可欠であり、早期発見・早期対応が重要であると結論付けている。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24463910,
[quote_source]: DiFiori JP, Benjamin HJ, Brenner JS, Gregory A, Jayanthi N, Landry GL and Luke A. “Overuse injuries and burnout in youth sports: a position statement from the American Medical Society for Sports Medicine.” British journal of sports medicine 48, no. 4 (2014): 287-8.